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2005/05/22
ついにあの野ねずみが、成人?しました。誕生してから、今日でまるまる4週間が過ぎ、餌も一人で食べます。いったんこの手から逃がしたら、もはや人間の素手で捕まえることは不可能。この子は、目が開く以前に母ねずみから離して、育てたので、インプリントによって、この手が母親と思っているようです。カゴの棲家の入り口に手を差し伸べてトントン叩くと、棲家から出てきてこの手に這い上がります。2005/05/24
野ねずみが誕生したのは5月5日こどもの日だった。何かの縁かもしれない。今日でまる1ヶ月が過ぎた。データでは35日で大人になって出産も可能というから、これで、もうレッキとした野ねずみである。おとといの夜、こちらのミスでこいつは逃亡した。手にツカミ損ねて落としたのだ。そのまま、倉庫の床下へ消えていった。呼んでも帰ってくるはずもない。
しかし、いったいどこへ行けると言うのだ。北海道苫小牧の6月の夜はまだまだ、寒い。それに当銭湯の周囲には簡単に食べ物なんぞ見つからないハズ。老練なネズミたちでさえ片っ端から私のしかけたネズミ捕りの餌食と消えた。中にはあわれに思い逃がしてやったにもかかわらず、ゆうに4〜5回もかかるバカネズミもいる。それが、お前の母親なのだ。これはつまり、この銭湯周囲の住民のゴミステーションの管理がしっかりしているとか、原野が多いにもかかわらず手入れがちゃんとしているということだろう。それゆえ、わずかひとつのネズミ捕りにのこのこ捕獲されるのだ。
それにこの子ネズミは十分な訓練を受けていない。自力でエサにありつけるほど環境は優しくない。私は今回は愛情を込めて、おいしいひき肉を子ネズミのためにネズミ捕りに設置した。翌日、案の定、子ネズミはネズミ捕りのなかでかしこまっている。昨夜は雨、気温も低かったと見え、体中が冷え切り、とくに手足は氷のように冷たかった。手を差し入れると躊躇もなく、手のひらに乗りおとなしく震えていた。
こう見えても結構歯はしっかりとしていて、いつかじられるとも分からない不安を抱きながらつかんでいる。もう、そろそろ、さわるのは危険かな・・と思う。思いながら、カゴに手を差し入れると手のひらに乗ってくる。お前が野ねずみなのは非常に残念だ。せめて、ウサギかネコに生まれて来ればよかったのに。
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